【チャレンジ狼狽売り激増?募集数大幅増加!】2025年4月迄の湾岸エリア最新市況分析レポート

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2025.05.14
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こんにちは!
ふじふじ太です!

2025年4月までの湾岸エリアの最新市況をまとめましたのでご覧ください。

 

なかなか衝撃的なデータでした。

現場感的に、4月の湾岸は在庫増えてそうだなー、成約鈍ってきてるかなーと思っていたのですが、データではっきり出てきました。

湾岸エリアは経済に敏感に反応しやすいというか、瞬発力がすごいですね。

 

チャレンジ狼狽売り激増?募集数大幅増加!
成約件数大幅減!でも成約価格は上昇!

 

トランプショックの影響か、募集件数がかつてないほどに大幅上昇しております。

長らく湾岸市況を見てきましたが募集数の増加率は過去最大です。

在庫が増えすぎてグラフに収まらなくなってしまったので自分でグラフを追記しました。

 

さらに成約件数は大幅に減少しており、昨年からの過熱度はかなり落ち着いてきたように見えます。

成約回転率は10%程度となり過去最低水準です。

 

一方で成約価格はじわじわ上昇中であり、相場前後のお部屋はきっちり売れております

購入者層の底堅さを感じます。

 

「真の需給バランス」を現場で日々感じている私としては、今の状況でも湾岸マンション価格が下がっていくとは思っていません。

 

詳しくは後述コラムをご覧ください。

 

 

湾岸エリア全体市況まとめ:湾岸マンションアナリティクスより一部抜粋

 

 

 

物件価格について

 

2025年3月の湾岸エリアの平均成約坪単価は644万円となり、前月比で+1.5%増と「上昇傾向」となります。

 

<2025年4月エリア別成約単価(前月比)>
豊洲:656万円(+0.4%) 6ヶ月連続上昇中
東雲:453万円(-0.6%)
有明:532万円(+0.1%) 2ヶ月連続上昇中
晴海:664万円(+1.7%) 5ヶ月連続上昇中
勝どき月島:840万円(-3.1%)

 

全体的にじわじわと価格が上がっている感じではありますが、4月の大きなトピックとして、今まで湾岸エリア全体の上値を引き上げてきた「勝どき・月島エリア」にやや頭打ち感が出てきたように見えます。

 

 

ついに、湾岸エリアナンバーワンマンションの「パークタワー勝どき」もデータを見ると価格上昇に一服感が出てきた形になっております。

 

やはり4月のトランプショックで、先行き不透明感から一部富裕層・投資家層の購入マインドに影響をもたらした結果なのかもしれません。
投資色が強い高額帯はマインド的にも一旦様子見という判断だったのでしょう。

 

改めて4月はトランプさんに色々と掻き乱されましたね。
結果、今は日経平均もダウもトランプショックの前の水準に戻り、あのはったりは何だったのかと怒り浸透の投資家の方も多いのではないでしょうか。

 

まだ楽観視できる状況ではないですが、結局貿易戦争は起こらなそうですし、様子見期間はかなり短く終結するような気がするので、5月以降はまた徐々に動き始める予感がしております。

 

 

 

在庫数について

 

全体在庫数は707戸で、前月比+15.3%と「大幅増傾向」です。

以下、エリア毎のデータとなりますのでご覧ください。

 

<2025年4月エリア別在庫数増減(前月比)>
豊洲:152件(+14.3%)
東雲:50件(+28.2%)
有明:74件(+19.4%)
晴海:268件(+19.6%)
勝どき月島:163件(+5.2%)

 

全エリアで大幅に在庫増となりました。
今までかつてないほどの上昇率に正直焦りました。

 

今の状況は「チャレンジ狼狽売り激増&SKYDUOへの買い替えに伴う売却増のダブルパンチ」でないかと推察しております。

 

狼狽売りというと相場より安く募集しそうなものですが、湾岸の場合そうではなく、「ついにピークか?」という不安からとりあえずチャレンジで募集してみるという方がますます増えている気がします。

 

実際にそういう相談も多いです。
今がバブルのピークで売り時と聞きました!という格好です。

 

私の場合、引越し先もなく売る理由が明確でないなら売らない方が良いと止めている方ですが、業者によってはチャンスとばかりに不安を煽って売却させる業者もいるようです。


最近ニュースで「押し買い」が問題になっているようですから、「理由なき何となく売却」に注意しましょう。
https://x.com/fuji_fujita_kun/status/1919551563590197614

 

売れた後に、売れて困っていますという相談はいまだにきます。

売却検討者へ届け!売れて困るなら売りに出さないこと!

 

 

成約数について

 

成約件数は72件で、前年同月比 -5.3%となります。

 

<2025年4月エリア別成約数(前年同月比)>
豊洲:16件(±0%)
東雲:7件(-36.4%)
有明:10件(-28.6%)
晴海:22件(+10.0%)
勝どき月島:17件(+13.3%)

 

<エリア毎の4月成約回転率(対在庫数比)>
豊洲:10.5%
東雲:14.0%
有明:13.5%
晴海:8.2%
勝どき月島:10.4%
全エリア:10.2%

 

成約件数も先月と比較すると大幅に減少しております。
成約回転率も全体でも10%は過去最低です。

 

湾岸エリアは経済市況に敏感に反応しやすい傾向があるのか、何か金融ショックがあるとその翌月は成約件数は減少傾向になります。

 

ただ、復活も早いという特徴もあります。

 

また、毎年4月は成約件数がやや減少する傾向がありますので、前年同月比で比較すると、さほど大きく成約が落ち込んでいるとも言えなそうです。

 

4月売れなくて焦っているという売主さんも多いと思いますが、必要以上に焦る必要はないと思います。

 

 

 

総評

 

募集件数が大幅に増加しているので「いよいよ中古市場が暴落か!?」と不安視する声も聞こえてきますが、私はそうは思っていません。

 

なぜかとという、私が感じるところの真の需給バランスでは、まだ需要の方が強い(買いたい人が多い)からです。

 

真の需給バランスをわかりやすくいうと、「どっちが焦っているか」ということです。

買いに焦っている方が多ければ価格は上がり、売りに焦っている方が多ければ価格が下がるということです。
この価格決定メカニズムの原理原則は経済学上でも普遍的なものです。

 

確かにデータ上では、かなり供給過多で売れ残っているように見えますが、大半はそれほど売却を焦っていない方です。

 

前述の通り、「高く売れるなら売ってもいいかな」くらいの感覚で募集している方も多いので、データだけでは真の需給バランスは計れません。
データは需給を知る上ので参考値ですが、必ずしも本質を表すとはいえないのが難しいところです。

 

これは現場をやっているものにしかわからない部分かと思います。

 

適切な市況とは需給が均等になることですが、今はまだやや需要が強いフェーズに感じます。

ただ、昨年に比べると両者のパワーバランスの差は確実に縮まってきています。

 

マンション価格に需給バランスは関係ないという専門家もおりますが、現場で営業している身からすると、需給バランスは確実に存在しますし、中古価格に影響を与えると思います。
※様々な見解があって良いと思うので誰かを批判する意図は一切ありませんし、異論は認めます。

 

マンション価格の決定要素は需給データだけではなく、新築価格、新築供給数・経済状況など様々な要素が絡み合っているので、結果的に需給の数値と必ずしも一致しないというだけです。

 

もっと厳密にいうと、私の認識だと新築価格・新築供給数・経済状況も、本質的な需給に与えるひとつの影響因子に過ぎないと思っています。

 

新築価格が中古相場を形成するという話しも分解して考えると、新築が出ることでそれが広告塔となり、価格認識の基準となり、その結果として近隣エリアの中古を買いたい人が増えるということに繋がっているので、これは中古の需要を刺激する因子であるということです。

 

 

買いたい人へのメッセージ

 

さて、前述で4月は先行き不透明で投資家勢が様子見をしていたと言いましたが、こういう投資家が様子見している今こそ「実需層の大チャンス」と言えます。

 

昨年は投資家や業者がマンションを買いすぎているせいでマンション買えないと怒っていた実需層も多かったのではないでしょうか。

 

長期で住む予定の実需の方はこのタイミングで投資家の真似事をして様子見している場合ではありません。
だって、本来住む用なのですから。

 

湾岸エリアの将来性は何ら揺らぐものではありませんので、短期の上げ下げを気にし過ぎず、長期目線で広い視野で物事を捉えることが重要です。

 

今は比較的相場に近い募集も徐々に増えてきておりますので、今こそ勇気をもって動いてほしいと思います。

本当は買いたいのに、周りの雰囲気に流されて買い控えるというのはもったいないです。

 

 

売りたい人へのメッセージ

 

早く売らなければいけない理由がある方は別ですが、焦って売り急ぐ必要はありません。
ましてや特段売る理由がないなら売らない方が良いと思います。

 

昨年のように1年で3割価格が上がるような市況を期待しすぎてはいけませんが、湾岸エリアはまだ徐々に価格が上がっていく気がしております。(あくまで個人の感想です)

 

チャレンジ募集がやや決まりにくくなっている気配はありますので、売却期間が決まっている方は高望みしすぎずに徐々に相場に近づけて募集していくと良いでしょう。

 

昨年はチャレンジ募集をしてもすぐに相場が追いついて売れるというケースが多かったですが、そこまでの過熱度ではありません。

 

ちなみに適正な市況になる(需給が均等になる)と、相場で募集しても3ヶ月くらいの売却期間を要すると思ってください。

 

相場近くで募集して数週間で売れる市況の方が異常なのです。
今でもちょっとでも割安感のある部屋が出れば瞬間蒸発するのですから、凄まじい市況です。

 

 

 

詳しくは、湾岸マンションアナリティクスをご覧ください。
近くシステムをより強化する予定ですのでお楽しみに!

 

 

 

【告知!第8回YouTubeライブ配信行います!今回はマンションリサーチ福嶋さんとスペシャルゲスト対談です!】

 

日時:2025年5月16日(金)18時〜
リンク:https://www.youtube.com/live/MGdCn8ye6SM

<テーマ>
【対談LIVE】データを見ている2人が湾岸エリアを紐解く!!

 

 

今回はいつもお世話になっているマンションリサーチの福嶋さんとリアル対談形式で市況をお話しいたします!

 

1時間ほどのLIVE配信の中で、最初の40分で市況の分析結果を共有し、残りの20分は質疑応答で視聴者様のお悩みや疑問にお答えする時間にしようかと思っておりますので、お気軽にご参加くださいませ!

 

 

本日は以上となります。
ご講読頂きありがとうございました!

 

 

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